上の世代、同世代、下の世代。この三世代をつなぐ独自のイベントができないか。33歳の寺岡呼人が描いたアイデアが、渋谷La.mamaで実現した。寺岡、藤木直人、スナッパーズらが、セッションを交えて熱演。一瞬たりとも飽きさせない構成で進み、寺岡の敬愛する仲井戸“CHABO”麗市が圧倒的な存在感で超満員の観客を釘付けにする。他ではありえない顔ぶれが起こした化学反応。この成功がGolden Circleの道筋を決める。
 自分にしかできない組み合わせ。そう考えた時、一番最初に浮かんだのがCHABOさんと友部さんでした。だけど「このゴッタ煮の中に出てくれるんだろうか」と確信が持てなくて。そこでお手紙を書いたら快諾してくれたんです。CHABOさんはまずリハーサル・スタジオのロビーで僕に「みんな怖くない?」と確かめて、それから「よろしくー!」と全員に握手を求めて(笑)。選曲も僕に任せてくれるという懐の深さだった。RCサクセションの曲「チャンスは今夜」には♪ヘイヘイ清志郎〜という歌詞があるんです。本番ではそこを♪ヘイヘイ呼人〜と歌ってくれて…涙が溢れそうになりました(笑)。  
この日は藤木直人君も出演してくれて。ちょうど人気に火がついた頃で、普段ライヴハウスでは見かけないタイプの人達が、渋谷La.mamaのまわりをブワー!と囲んでたんです。「この人達は最後まで残ってくれるんだろうか。俺、もしかしてイベントの構成、失敗したかも」と一瞬思って。ところが最後にCHABOさんが出た瞬間、藤木君色だった会場の空気がガラッと変わった。CHABOさんの世界に引き込まれて、誰ひとり帰ろうとはしない。それを見て「このイベント、やっていけるかもしれない…」と初めて思えたんです。第1回のCHABOさんはいろいろな意味で忘れられないステージとなりましたね。 
その後、渋谷AXのCHABOさんのライヴで披露された「大切な手紙」はまさにGolden Circleのことを歌ったと思える曲でした。“ロックンロールという名の何かマジカルな‘スピリット’、そんなものを信じて”という歌詞があって、CHABOさんはある想いを持って参加してくれたんだなって。感動したと同時に「同じことが自分にもできるのか?」と。「その場限りのイベントにはしたくない」という僕の想いをCHABOさんは体現してくれていたんです。
【呼人バンド】Golden Circleのテーマ 【チープスリル】 【P.I.MONSTERS】 【スナッパーズ】ボタン星、他【藤木直人+呼人バンド】陽のあたる場所、他【呼人バンド】ブランニュージェネレーション、他 【仲井戸“CHABO”麗市】Who'll Stop The Rain/ガルシアの風/Gibson/メンバー紹介ブルース(with呼人バンド)/ティーン・エイジャー(with呼人バンド)
EN-1:チャンスは今夜/EN-2:Golden Circle Ending Theme
 路上フォークを蘇らせ、プロデューサー寺岡呼人の評価を決定づけたゆず。70年代フォークの旗手であり、20代の寺岡と分け隔てなく接した友部正人。フォークと寺岡の歴史を語る上で欠かせない二組が、GCで初めて顔を合わせた。ゆずは溢れる若さを爆発させ、友部は魂の震える言葉と歌で観客の胸を打った。最後は全出演者を巻き込んだセッションで巨大な渦が巻き起こる。後に何度も名シーンを生む二組による奇跡の初共演だった。
 友部正人さんはフォークの創世記直後から活動を始めて。で、今の若い人達はゆずをフォークというジャンルとして捉えてる。この二組が一緒のステージに立った時、どんな融合をするのか。フォークの歴史が垣間見えるんじゃないのか。友部さんの代表曲「一本道」、その道の先にゆずがいるんだという。そんな強い思い入れを持ってたんです。でもね、後で「強引だったかな」と少し後悔してた。ゆずは友部さんをリアル・タイムでは知らないし、独善的な判断で両者を出会わせてしまったかもしれないって。何年後かにゆずにその話をしたら「いや、僕らにとってあの出会いは大きかったんです」と言ってくれて、本当に良かったなと思いましたね。彼らもちゃんと刺激を受けてたんだって。  
それにしても本番の友部さんは最高でした。「はじめ僕はひとりだった」が本当に感動的で、演奏してる雰囲気も素晴らしかった。すごいなと思ったのは、友部さんがイベントを最初から最後までずーっと客席で見てたこと。後に出演してくれた泉谷しげるさんもなぎら健壱さんも同様で。70年代初めは多くの人が一緒に回るパッケージ・ツアーが多かったと思うんですね。だから余計に共演する人の音楽を耳にしたい、一緒に共有したいという意識が高いんじゃないかな。その姿勢は見習わなくちゃいけないと思いましたね。
 とにかくvol.00は2日間共すごく楽しくて。CHABOさん、友部さん、そして自分のまわりにいる人達に片っ端から声をかけて集まってくれて。普通のイベントと違って「えっ、このキャスティング?」と思われるものでも、ちゃんと一本筋が通ったものになると、確信することができました。「続けられるんじゃないか」という手応えと「定期的にやらないとダメだな」という課題を自分に課して、次へ向かうことになったんです。
【呼人バンド】Golden Circleのテーマ【チコチェアー】遠くへ…/フレンチクルーラー/シナリオ 【John Brief】夢のかぎり/Yes 【石田匠+呼人バンド】愛すべき人よ/nowhere man/銀河鉄道999 【ゆず+呼人バンド】星がきれい/ジャニス/夏色 【呼人バンド】ブランニュージェネレーション/JET MOBILE 2000/Beautiful days 【友部正人】はじめ僕はひとりだった、他 【友部正人+ゆず+呼人バンド】一本道 【友部正人+呼人バンド】びっこのポーの最後 
EN-1:I shall be released/EN-2:Golden Circle エンディングテーマ
Title : Golden Circle
2010/10/20 Release
TFCC-86336 定価:3000円(TAX IN)