プレ・イベントから3か月。渋谷club asiaでGC 01が開催された。チカの個性が光るチコチェアー、和風モッズで度肝を抜いたBUNGEE JUMP FESTIVAL。寺岡がその都会的センスを絶賛した かの香織は、ソウルフルな一面も見せる。彼らの音楽性をすべて内包しているのがムッシュかまやつである。若く、ブルージーで、洗練されて、21世紀でも輝きを失わない。未曾有の音楽性と自由な精神。GCの理想を体現した偉大な先駆者であった。
 第一回目はCHABOさんと友部正人さんに出てほしかったんですけど、僕にはまだまだ呼びたい人がいっぱいいて。自分が敬愛してる人の名前ってすぐに挙がるんです。ムッシュかまやつさんの場合は存在自体が尊敬に値するというか、そこにいるだけでまわりが動き出す、少しも古さを感じさせない人。それはある意味で僕が目指してる道でもあって。とにかく偉大な存在にただただ触れてみたかった。それと特にザ・スパイダース時代の曲とかって、今の感覚から言うと単純すぎるような歌詞なんだけど、かえってスタンダード感がある。それって今の音楽に対してもヒントになる気がするんですよ。  かの香織さんはね、何か、かまやつさんと品格が近いというか(笑)。都会的な雰囲気が似てるなって。それもあって出演してもらいたかったんですよね。当日は奇しくもふたり共、帽子を被ってましたからね(笑)。  
01には00にも出演したチコチェアーやP.I.MONSTERS、John Briefが出てくれて。一回出たらそれで終わりじゃなくて、いいじゃん、何回でも出ればというスタンスでしたから。 BUNGEE JUMP FESTIVALやスナッパーズも次回出ていたりとか。そういう人、わりと多いですよね。そうだ! この01では場面転換の時に映像を流したんですよね。僕を担当してくれてるディレクター、西山さんが「映像もやったほうがいいんじゃないか」とアイデアを出してくれて。BUNGEEの町田君に特別出演してもらって海辺で撮ったんですよ。結局、この回だけで終わりましたけど。やっぱり無理でした。映像も音楽もやるのは(笑)。  
01では呼人バンドは30曲を演奏。じつはこれだけ覚えるって大変なんです。毎回「本当にすごいな」と思ってます。大変だけど、やっぱりバンドっぽい演奏というのが、このイベントの魅力でもあると思うんですよね。
【チコチェアー】ヘビー・ローテンション/ムービースター/フレンチクルーラー/シナリオ 【呼人バンド】Golden Circleのテーマ 【BUNGEE JUMP FESTIVAL】不良少年マーリー/BUNGEE JUMP FESTIVALのテーマ、他 【かの香織】陽はまた昇る 【かの香織+呼人バンド】熱帯の夜に雪が降る/まわりだした日々/午前2時のエンジェル 【呼人バンド】明日に向かって走れ/ブランニュージェネレーション/あとどれくらい?(withかの香織)/夜明けのラプソディー 【ムッシュかまやつ+呼人バンド】ゴロワーズという煙草を吸ったことがあるかい/ノーノーボーイ/あの時君は若かった/どうにかなるさ EN-1:やつらの足音のブルース/EN-2:バン・バン・バン
 前日に続き、GCの振れ幅をアピールした2日目。再登場のJohn Brief、P.I.MONSTERSは豪快なロックを聴かせ、初登場の堂島孝平は新機軸のポップスを堂々と披露した。高校 時代から親交のある寺岡と藤井一彦、謙二の共演も嬉しい。圧巻は元憂歌団の木村充輝。 大阪、シカゴに生きる男達の悲哀を、振り絞るような声で表現。これぞブルースである。明日のために陽気な歌を。男達が笑顔で贈るセッションが勇気をくれたGC01だった。
 高校1年生の時、初めて憂歌団を観て「ガーン」と衝撃を受けたんです。音楽を仕事にできる、ツアーをしながら生活する生き方があるって。バンドでデビューしてからもいろいろありました。初めての渋谷公会堂ライヴの前日、大宮フリークスの憂歌団のライヴを観に行った時、終演後に隣の30代〜40代の男性が「チクショウ」って泣いてて。その姿を見て僕も泣いちゃったんです。それは「俺は大人を泣かせる音楽を作れるのか?」と不安になったから。初ホール・ライヴに浮かれてた当時の僕の姿勢を正してくれたんですね。それと憂歌団自体が向こうのブルース・マンみたいに、来る者を拒まない人達で。大阪へライヴを観に行ったら「お前、ステージ出ろや」と突然言われたり。個人的にも本当に良くしてもらったし、自分の人生において欠かすことのできない人達なんです。  
で、この日の木村さんがすごかった。ステージで横に座って、モニターから聴こえる木村さんの声にビビりましたね。「本当にすごいヴォーカリストだ!」って。特にブルースはコードが単純だから、ドラマチックに聴かせるためには歌で色を付ける以外にない。それが木村さんは完璧なんです。当日は藤井一彦と藤井謙二兄弟との共演もあって。謙二は憂歌団の内田勘太郎さんが弾いてたフレーズをコピーして、あれは本当に大変そうでしたね。  
01では初めて堂島孝平君にも出てもらいました。当時のアルバム『サンキューミュージック』がとても良くて。僕もそうだったけど20代中頃って変革期が来るんです。彼もポップスの中に自分の地を出して、力強くて男っぽくなってた。アンコールでいきなりマイクを回したら、パッとスキャットを始めて。そういう瞬発力って僕は一番大事だなと思ってるんです。
【John Brief】Yes、他 【呼人バンド】Golden Circleのテーマ 【P.I.MONSTERS】スウィング・イン・ザ・レイン/ルーズリーフ、他 【堂島孝平+呼人バンド】ハートビート・シンフォニー/セピア/そして僕は途方に暮れる/ルーザー【藤井一彦+呼人バンド】ピラニア/欠けた月が出ている/運命のひとひねり、他 【呼人バンド】明日に向かって走れ(with堂島孝平)/ブランニュージェネレーション/メランコリー(with藤井一彦)夜明けのラプソディー 【木村充輝+呼人バンド】嘘は罪/シカゴ・バウンド/嫌んなった、他 EN-1:おそうじオバチャン/EN-2:Stealin'
Title : Golden Circle
2010/10/20 Release
TFCC-86336 定価:3000円(TAX IN)